一気読み推奨の大作SF 「天冥の標」シリーズ

どんな本? 小川一水氏によるSFシリーズ。2009年の「天冥の標I メニーメニーシープ」から、2019年の「天冥の標X 青葉よ、豊かなれ」まで、10巻17冊の大作SFシリーズです。 内容と感想は? 10巻17冊という大作ながら、時代もほぼ現代から宇宙軍が飛び回る時代…

ミッドナイト・ミートトレイン 真夜中の人肉列車 著:クライヴ・バーカー

どんな本? 表紙と題名のインパクトが強烈なこの本は、クライヴ・バーカーによるホラー短編集「血の本」シリーズの1冊です。表題作「ミッドナイト・ミートトレイン」を含む5作品が収録されています。 内容と感想は? 感想は、ものすごく怖いホラーや読んでら…

ビルの屋上や廃墟、下水道を探検したい貴方のために | Access All Areas

今回は新カテゴリー「洋書」です。 Access All Areas ってどんな本? 正式タイトルは Access All Areas a user's guide to the art of urban explotation、日本語に訳すと「全面通行許可 都市探検の技術についてのユーザーズガイド」でしょうか? 「立ち入り…

【感想・ネタバレ】移動都市/モータルエンジン

-暗い荒れ模様の春の午後。ロンドンは小さな岩塩採掘都市を追いかけて、旧北海の日上がった海底を疾走していた。- どんな映画? www.youtube.com 60分戦争で世界が荒廃したの後の地球、キャタピラや車輪の上に乗った都市が他の都市を喰う「都市ダーウィニズ…

山椒魚戦争 著:カレル・チャペック

-山椒魚総統はみなさんに協力を要請する。みなさんの世界を解体するため、われわれと協力していただきたい- どんな本? チェコの小説家カレル・チャペックによるSF小説。私が読んだものは岩波文庫(赤)で定価770円。 本のあらすじ 山椒魚の発見 赤道直下の…

潜航指令 証言 -北朝鮮潜水艦ゲリラ事件- 著:李光洙 訳:辺真一

-問題は江陵から38度線まで80キロ近くあることだが、夜間泳いで日中は陸に上がって隠れて休養をとる、というパターンを2、3日繰り返せばいけそうな気がした。- どんな本? 北朝鮮の潜水艦が韓国の江陵で座礁し、武装した工作員・乗組員が韓国に上陸、約2ヶ月…

【映画・感想】アメリカン・スナイパーと「ネイビーシールズ最強の狙撃手」

ー人を殺すのもそれが職業になればそのやり方に創意工夫を凝らすようになる。戦闘では、できるだけ強力な武器を投入したくなる。また、敵を倒す新しくて独創的な方法を、あれこれ考えるようになる。「拳銃で殺してなかったか? それじゃあいっぺんやってみる…

米軍が恐れた「卑怯な日本軍」 帝国陸軍戦法マニュアルのすべて 著:一ノ瀬俊也

どんな本? 地雷や手榴弾を使った仕掛け兵器、夜襲や狙撃、投降したふりをして騙し討ち… 現場の兵士が創意工夫で生み出した罠になんと「対空地雷」まで。米軍が作成したマニュアル「Punch Blow the Belt」(ボクシングでベルトの下を攻撃すること、だまし討…

ΑΩ 著:小林泰三

どんな本? 人間とは全く違う生命体である「ガ」はガの一族を攻撃した「影」を追って地球へやってくるが、その時に航空機と衝突、墜落させてしまう。地球に降り立ったガは、地球上での生命維持の為に墜落した航空機に乗っていた会社員、諸星隼人の体を借りる…

【感想】ジョン・ウィック チャプター2

どんな映画? マトリックスなどで有名なキアヌ・リーブスが伝説の殺し屋「ジョン・ウィック」を演じて大ヒットしたアクション映画「ジョン・ウィック」の続編。 映画の内容 逃げるバイクとそれを追うジョンの車。冒頭からのカーチェイスの末、バイクの男を殺…

ブラックボックス展の追記

ブラックボックス展と痴漢の話 先日ブラックボックス展について書いたけれど、気になる記事をいくつか見たので追記します。 ブラックボックス展の感想を見るに酷評とかじゃなく、問題になりそうなものがいくつかあった。 「何もないじゃねーか、クソが」系の…

【行ってみた】ブラックボックス展 ー感想と考察ー

どんな展示? twitterで有名な「サザエbot」の中の人、「なかのひとよ」氏による展示会。「展示内容を口外してはならない」という規則に同意した人だけが見ることができるその展示会は、「何やらとてつもない展示である」として話題になって行った… 内容と感…

軍事大国ロシア 新たなる世界戦略と行動原理 著:小泉悠

どんな本? 冷戦終結後の世界情勢の中で、ロシアがクローズアップされる出来事が増えている。ロシアのプーチン大統領は、世界でもっとも影響力のある人物に選ばれた他、クリミア半島の併合、最近ではシリア空爆など、多極化する世界の中でロシアの存在感が増…

【行ってみた】クエイ兄弟 ファントムミュージアム

どんな展示? 悪魔的、幻想的、と言われる映像作品「クロコダイル・ストリート」などで有名な芸術家クエイ兄弟。 その学生時代のドローイングから、映像作品、そして、クエイ兄弟が手がけた舞台芸術やインスタレーションまでを網羅した、アジア初の本格的回…

玩具修理者 著:小林泰三

日本ホラー小説大賞短編賞受賞作「玩具修理者」そして、「酔歩する男」の二作品を収録 あらすじ 「玩具修理者」 男と女が喫茶店で話している。女はいつもサングラスをかけており、男がその理由を聞く。女は事故に遭い、そのためサングラスが必要になった、と…

【感想・ネタバレ】ドント・ブリーズ

どんな映画? 空き巣を繰り返すロッキー、アレックス、マニーの若者3人組がイラク戦争退役軍人の家に強盗に入る。相手は盲目の元軍人、強盗はすぐに終わるはずだったのだが… 驚異的な聴力と戦闘力を持つ軍人から逃げたければ息をする音すら消さなければなら…

【感想】人類遺産

どんな映画? ロングランヒットとなった「いのちの食べ方」などのドキュメンタリー映画監督、ニコラウス・ゲイハルター氏の作品。人間の手によって作られ、利用され、そして放置されて朽ちてゆく廃墟に焦点を当てた作品。 『眠れぬ夜の仕事図鑑』などのニコ…

【感想・レビュー】映画:虐殺器官

ー人間は見たいものだけしか見えないようにできているんだーー私たちの世界には指一本触れさせないー どんな映画? ガンにより、若くして亡くなったSF作家、伊藤計劃のデビュー作「虐殺器官」をアニメ化した作品。サラエボが手製の核爆弾で消滅した後、先進…

【感想・レビュー】カレ・ブラン

どんな映画? 管理社会、人肉食、「家畜」と「社畜」…勝者は「社畜」となり、敗者は「家畜」となるディストピア世界を描いたフランス映画 映画『カレ・ブラン』予告編 あらすじ 主人公フィリップの母は、人肉加工会社に勤めていたが、「心を隠しなさい」と言…

【ネタバレ・感想】映画「プラトーン」

どんな映画? 延々と続くゲリラ戦、高温多湿な環境で消耗する部隊、部隊内部での争いや、民間人殺害、レイプなど、ベトナム戦争に参加した兵士は何を見たのか? 実際に従軍したオリバー・ストーン監督が、脚本、監督し、ベトナム戦争の世界を描く。 プラトー…

「反戦・脱原発リベラル」はなぜ敗北するのか (ちくま新書) 著:浅羽通明

構成 第二次安倍政権下で、集団的自衛権の行使を認める安保関連法案が成立し、東日本大震災以降、停止していた原子力発電が再稼働、また、原発輸出などの原発推進政策がとられるようになった。 そして、これらの動きに対して反対する運動、例えば、大学生、…

プラハの墓地 著:ウンベルト・エーコ 訳:橋本勝雄 (海外文学セレクション)

構成 イタリア統一、パリコミューン、ドレフュス事件、そして、ナチスによるホロコーストの根拠とされた史上最悪の偽書、「シオン賢者の議定書」これら、ヨーロッパの歴史を動かした事件の裏に、一人の文書偽造家がいたとしたら… 「バラの名前」で知られる作…

【感想・レビュー】エリジウム

どんな映画? 「第九地区」で有名になった、ニール・ブロムカンプ監督のSF映画。人類がスペースコロニー「エリジウム」に住む富裕層と、荒廃した地球に住む人に分かれた未来を舞台にした映画。 映画『エリジウム』第1弾予告編 映画の内容 人口増加により環境…

【行ってみた】デザイン解剖展 身近なものから世界を見る方法

どんな展示? 私たちの身の回りには様々な商品があります。ですが、そのデザインについて深く考えた事はありますか? デザイン解剖展では、商品の時代背景から、書体や仕組み、形のデザイン、そして、その商品を構成する原材料に至るまでをまるで「解剖」す…

標的は11人 モサド暗殺チームの記録 著:ジョージ・ジョナス 訳:新庄哲夫 (新潮文庫)

あらすじ ミュンヘンオリンピック開催中の1972年9月5日、西ドイツのミュンヘンで、「黒い9月」というテロ組織によりイスラエルのオリンピック選手団が人質にとられる、というテロ事件が発生した。西ドイツ政府は対テロ作戦を実行するものの、整わない装備や…

【行ってみた】開館30周年記念特別展「昭和レトロ家電-増田健一コレクション-」 足立区立郷土博物館

どんな展示? 戦後の復興から、三種の神器、と呼ばれた「白黒テレビ」「冷蔵庫」「洗濯機」が売られ始めた昭和30年代。 足立区立郷土博物館の開館30周年を記念して「家電」が一般家庭に普及し始めた頃のレトロ家電を中心とする、昭和家電コレクター増田健一…

完全教祖マニュアル(ちくま新書) 著:架神恭介 辰巳一世 

構成 宗教の教祖とは、「お金をもらって人をハッピーにさせる仕事である」 大工の息子や商人のような一般人でも、教祖になれば、お金がもらえて、尊敬されて、さらに歴史に残る可能性も! 「宗教」について書かれた本はたくさんあっても、これまで「教祖にな…

右翼と左翼 著:浅羽通明 (幻冬舎新書)

構成 政治的な対立軸を表す表現の「右翼」と「左翼」という言葉。政治を語る上で、当たり前のように語られている言葉ですが、少し深く考えてみると、よくわからなくなる対立概念ではないでしょうか? 日本の共産党など左翼は平和主義を訴えていますが、なら…

【行ってみた】驚きの明治工芸 東京芸術大学大学博物館

どんな展示? 江戸幕府の統治により、安定した江戸時代の日本ではいわゆる「職人の技」が継承、洗練されていたが、江戸時代の終わり、そして明治時代になると、職人は大名や幕府の後ろ盾を失ってしまう。 しかし、江戸時代の終わりや明治時代になると日本の…

ウォー・デイ 著:W・ストリーパー、J・W・クネトカ 新潮文庫

構成 1988年10月27日に、ソ連がアメリカを核攻撃し、アメリカが反撃、米ソ核戦争が発生する。しかし、その戦争は、ヨーロッパで結ばれていた秘密協定の影響もあり、全面核戦争にはならずに終結する。 1988年10月27日、通称「戦争の日(ウォーデイ)」にニュ…